第10話
足軽大将
織田家。
織田信長と柴田勝家の会話のつづき……
信長「で、サル利用するって、どうするの?」
柴田「あいつを出世させます」
信長「え?」
柴田「足軽大将に抜擢するんです」
信長「なんで?」
柴田「サルが出世すれば……」
信長「うん」
柴田「諸国の優秀な人物たちはこう思うはずです……」
信長「どう思うのさ?」
柴田「『農民出身のサルでさえあの出世だ。おれが織田家に仕えればもっと出世できる!』と」
信長「なるほど」
柴田「こうして才能のある人材が集まってくるというわけですよ」
信長「よし、その作戦、採用!」
秀吉は足軽大将に出世した。
農民出身者としては異例の大出世である。
ここは居酒屋。
お好み焼きを食べる秀吉と友達。
秀吉「マヨネーズ〜♪ マヨネーズ〜♪ おれはミスターマヨネーズ♪」
友達「なにそれ?」
秀吉「ん。マヨネーズの歌」
友達「ふうん」
秀吉「あ、見て」
友達「?」
秀吉「お好み焼きにかけたカツオ節……」
友達「うん」
秀吉「すげぇー動いてる! すげぇー動いてる!」
友達「テンション高いね」
秀吉「え、わかる?」
友達「なんかいいことあったの?」
秀吉「出世したさ、また」
友達「おめでとう。今度はなにに出世したの?」
秀吉「足軽大将」
友達「完璧もう武士でしょ」
秀吉「うん。夢が叶ったよ。明日からジャンジャン働くから見てて」
友達「なんか任務もらったの?」
秀吉「いや」
友達「じゃ、働けないしょ」
秀吉「自分で考えて自分で行動する。これ大事でしょ」
友達「で、どう行動するの?」
秀吉「岐阜県を攻める」
友達「岐阜県?」
秀吉「今ってさ、戦国時代で、ようするに領土の取り合いでしょ」
友達「うん」
秀吉「信長さんも新しい領土、欲しいと思うんだよね」
友達「そうだね」
秀吉「だから、となりの岐阜県を攻め取るの」
友達「なるほど。でもそれさ、一応、信長さんの許可もらってから実行したほうが、いいんじゃない?」
秀吉「その必要はないでしょ。自分の判断でやったほうが『行動力あるね〜』って褒められるかもよ」
友達「大丈夫かなぁ……」
大丈夫ではなかった。
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ありけん