第15話
1570年1月
ひきつづき、ここは京都。信長は秀吉に言った。
信長「サル、ちょっと仕事頼んでいい?」
秀吉「いいっすよ」
信長「大物戦国武将のAさんを京都に連れてきて」
秀吉「Aさん?」
信長「うん。福井県にいるから」
秀吉「でもその人、大物なんですよね?」
信長「大物」
秀吉「どのくらい大物なんですか?」
信長「室町将軍家とも親戚関係だし、とにかく上流階級!って感じ」
秀吉「やばいじゃないですか」
信長「なにが?」
秀吉「そんな人を呼びつけていいんですか?」
信長「いいの」
秀吉「こっちから会いに行ったほうが……」
信長「信長キーック!」
ドカッ!
秀吉「痛っ」
信長「信長キック。略して、信キッ」
秀吉「言いづらいですよ」
信長「きみは何にもわかってないなぁ、サル」
秀吉「え?」
信長「大物を呼びつけるからこそ、意味があるんだよ」
秀吉「どういうことです?」
信長「おれが大物を呼びつけたらさ、世間の人はこう思うしょ……」
秀吉「?」
信長「『あんな大物を呼びつける信長は、きっとさらに大物に違いない』って」
秀吉「おぉ〜」
信長「世間の人がおれを偉大だと思ってくれれば……」
秀吉「はい」
信長「おれは日本史に君臨できるってわけ」
秀吉「なるほど」
信長「というわけで、頼むわ。今すぐ大物戦国武将Aさんに電話して……」
秀吉「はい」
信長「『すぐ来い』って言って」
秀吉「わかりました」
秀吉は大物戦国武将A(朝倉義景)に電話をした。
秀吉「もしもし。Aさんですか?」
大物「はい。大物戦国武将のAですけど、どなた?」
秀吉「僕、織田信長の部下のものなんですが……」
大物「信長? ああ、若手ね」
秀吉「いつもお世話になってます」
大物「なんの用?」
秀吉「信長さんが呼んでましたよ」
大物「え?」
秀吉「信長さんが『すぐ来い』って言ってました」
大物「はぁぁあ?」
秀吉「いや、僕じゃないっすよ、信長さんが言ってたんすよ」
大物「なんでおれが若手に呼びつけられなきゃなんないのさ」
秀吉「ですよね(汗) 変ですよね(大汗)」
大物「はい決定。信長、マイむかつく男ナンバーワンに決定」
秀吉「怒っちゃいました?」
大物「うん。信長ぶっ殺す!」
そして。
信長と秀吉の会話。
信長「Aさん、なんて言ってた?」
秀吉「それが、その……」
信長「まさか、怒らせたんじゃないだろうね?」
秀吉「いえ、怒らせたっていうか、ナンバーワンって言ってました(汗)」
信長「え?」
秀吉「信長さんのこと、ナンバーワンって言ってました」
信長「むふふ。そっか♪ 他には?」
秀吉「えーと」
信長「もっとすごいこと言ってた?」
秀吉「は、はい。言ってましたけど……」
信長「やばい、マジてれる。なんて言ってた?」
秀吉「言っていいんですか?」
信長「いいよ。てれるけど、いいよ、教えて」
秀吉「信長ぶっ殺す」
信長 Σ( ̄∇ ̄;
西暦1570年1月、織田信長は大物戦国武将A(朝倉義景)に京都出仕を命じた。
しかし、Aはこれを拒否した。
こうして、織田信長と大物戦国武将Aの戦いがはじまる。
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ありけん