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第25話
天才楠木
京都。
天皇「京都、取り戻せてよかったね」
側近「楠木さんのおかげですよ。お礼、言いました?」
天皇「言ったよ。さてと、京都ライフを満喫しちゃお」
側近「満喫って、なにするんです?」
天皇「まずはダラッとテレビでしょ。スイッチON!」
テレビのアナウンサー「臨時ニュースです。足利尊氏さん(31)の大軍が京都に向かって進撃中です」
天皇「えっ!」
テレビのアナウンサー「足利さんは戦いに敗れて九州に落ち延びていましたが、わずかな期間で急速に勢力を盛り返し、リベンジのため再び京都に向かっています」
天皇「こっち来るってさ」
側近「こっち来ますね」
天皇「しかもまた大軍でしょ」
側近「前回以上の大軍ですね」
天皇「勝てるかな」
側近「普通は勝てません。でも……」
天皇「でも?」
側近「楠木さんなら、勝てるかも」
天皇「そうかな。彼にも限界があると思うけど」
側近「大丈夫。楠木さんは天才です」
楠木兄弟のようす。
七郎「兄ちゃん」
楠木 ぐ〜ぐ〜(睡眠中)
七郎「兄ちゃん。起きてよ」
楠木「……んー。なにさ」
七郎「寝てる場合じゃないよ」
楠木「今、なん時?」
七郎「朝の6時」
楠木「まだ早いしょ。おやすみ」
七郎「ダメだって。起きてよ」
楠木「しっ。耳をすまして」
七郎「え」
楠木「朝のすずめ、まだ鳴いてる?」
七郎「鳴いてるけど」
楠木「ホントだ。いいね。平和だね。おやすみ」
七郎「なにそれ。はやく起きなって」
楠木「すずめの声を聞きながらスヤスヤしたいの」
七郎「そんなのんびりしてる時間ないよ」
楠木「たまにはいいしょ。今は平和なんだから」
七郎「平和じゃないよ」
楠木「だっておれ、足利さんを追い払ったんだよ。ひとまず平和でしょ」
七郎「その足利さんがまた攻めてきたの」
楠木「えっ!」
七郎「しかも前回以上の大軍で」
楠木「前回以上の大軍?」
七郎「うん。今度こそやばいよ」
楠木「まあそう騒がんでさ」
七郎「なに落ち着いてるのさ。この大ピンチに」
楠木「あんまりピンチじゃないと思うけど」
七郎「なんで?」
楠木「だって、勝てばいいんでしょ?」
七郎「勝てばいいんだけどさ」
楠木「おれ、勝てるよ」
七郎「え?」
楠木「ひらめいちゃった。すごい作戦」
七郎「ホント!?」
楠木「やばいねおれ、天才かも」
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